無量山 引接院 正覚寺

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住職三分法話

住職三分法話⑱

令和3年6月1日   住職三分法話⑱

 

世の常識を超えて

 

我建超世願.必至無上道.斯願不満足.誓不成正覚・・・・・・・・當雨珍妙華

浄土宗において最も読まれるお経がこの『四誓偈』です。

『四誓偈』は浄土宗において拠り所となる3つのお経(『無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』)の中の『無量寿経』に含まれるお経です。

偈というのは、お経の大意を詩のようにした部分のことで、四誓偈とは、阿弥陀さまが人々を救う四つの誓いを表したものです。その四つとは、

お念仏を称える者を何時でも何処でも誰でも必ず、極楽浄土へ救います。その誓いが成就しなければ私は仏には成りません。というものです。

すなわち阿弥陀様が仏様になられた本意が説かれています。

これは浄土宗の教義そのものあり、四誓偈がもっとも読まれるお経である理由です。

なぜ、私達が「なむあみだぶつ」とお念仏を称えるだけで救われるかというと、『四誓偈』で説かれるように、阿弥陀様が法蔵菩薩という修行者の時に

この私に代わって長く長く厳しい修行をされ、その修行を成就されて仏様と成ってくださったからです。阿弥陀様が私達に代わりに修行をしてくださった

ことを想うと「なむあみだぶつ」を称えずにはいられなくなります。

四誓偈で人々を必ず救うことが出来なければ私は仏になりません。という誓いを建てられ、今、まさに阿弥陀仏という仏様として見守ってくださっています。

だからお念仏を称えれば、何時でも、何処でも、誰でも、必ず救われるのです。これは仏様の約束であり間違いないことです。

世の中の常識からすれば、厳しい修行をした人は極楽浄土へ往き、修行もせずにお念仏を称えるだけだった人は地獄に行ってしまうような気がします。

しかしそのような世の中の常識を超えて阿弥陀様が私に代わり修行をしてくださり、どんな人でも助けを求めてきたならば必ず救うと誓われたことが何よりも

有難いことです。この世で私達が考える「あの人はすごい人」「あの人はダメな人」という物差しは、阿弥陀様の目から見れば、誰もが同じく本来は地獄に

行くような凡夫(ぼんぶ)です。

私達は人と人を比べて優劣をつけてしまいますが、阿弥陀様を前にしたならば誰もが煩悩を抱えた凡夫であることは明らかです。

阿弥陀様を信じて、すべてをお任せし、今日も謙虚に「なむあみだぶつ」の一日を過ごしたいと思います。

合掌    同称十念

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