法然上人のお弟子達 ~法然上人 十大弟子~
住職三分法話61 令和7年1月1日
法然上人のお弟子達 ~法然上人 十大弟子~
前回まで『法然上人のお弟子達』と題して十人の法然上人のお弟子をそれぞれのエピソードを交えてお伝えしてまいりましたが、この十人のお弟子達(信空、隆寛、幸西、源智、感西、遵西、証空、禅勝房、聖光、親鸞)は私がこれまで学んできた知識の中で法然上人との関わりの深さ、現在の浄土宗への影響等を鑑み、独断で十人を選びご紹介させていただきました。
法然上人のお弟子達の中には他にも直接法然上人の教えを受けた貴族や武士や名もなき念仏信仰の先達の方々がおられますが、その全ての方々が法然上人お示しの「南無阿弥陀仏」と称え極楽浄土へ阿弥陀様に救っていただくという浄土宗の教えに救われた方々であり、現在を生きる私達が浄土宗の教えを授かるご縁をつないでくださった恩人であると今回、法然上人のお弟子達を改めて学ぶ中で感じました。
聖光上人は浄土宗の法灯を法然上人より託され、私達が法然上人撰述の『選択本願念仏集』と共に信仰の教科書とする『末代念仏授手印』を残され、遵西上人は朝廷より死罪を言い渡され斬首される直前にも「南無阿弥陀仏」を称え極楽往生を確信された最後の姿を示され、源智上人は法然上人のご遺言である『一枚起請文』を守り、法然上人の一周忌には四万六千人もの念仏結縁者の署名を集め、法然上人への御恩を繋ぐ為、知恩院(浄土宗総本山)を建立され、そして信空上人は法然上人との五十年以上に渡る子弟関係の中で数々の法然上人からのお言葉を残され、法然上人ご往生の後も浄土宗の長老(代表)として、念仏信仰を否定する他の宗派や政治権力から浄土宗の法灯を命懸けで守り続けてくださいました。
今回、この先達の姿から私は改めて浄土宗の教えを学び、浄土宗の信仰に出会えた有難さを感じました。これからも法然上人はもちろん先達方の想いを忘れずにただ一向に「なむあみだぶつ」の人生を歩んでいきたいと思います。 合掌
※次回からの『住職三分法話』は『浄土宗の法要』についてお取次ぎさせていただきます。